腰痛治療大辞典【病院で教えない腰の痛みの原因】

腰痛治療大辞典【病院で教えない腰の痛みの原因】

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腰痛が腎臓の病気で起こる時の原因と、症状の場所は?

腰や背中の痛みは、腎臓の病気や機能低下によって起こることもあるのですが、どのような原因で、どのような症状が、どのような場所に出るかについてお話したいと思います。

腎臓の位置と症状の出方

腎臓の場所は『みぞおちの高さ』に左右1つずつあり、右側は肝臓の少し下の背中側にあり、左側は胃のだいたい裏側に位置します。

そのため、腎臓の病気や機能低下が原因で『背中の痛みや腰痛』が出る場合は、みぞおちの高さに症状を感じやすくなります。


腎臓肥大などの症状がなければ、、 腎臓は縦長の『こぶし』くらいの大きさ(縦12センチ、横5センチ、厚さ3センチくらい)で、だいたい100~120グラムの重さになります。

腎臓で作られた尿は、腎盂(腎盤)・尿管を通り膀胱へ送られるのですが、何かしらのトラブルや病気があれば、それが原因で場所に応じた背中の痛みや腰痛が出ます。

つまり、症状は右側・左側・真ん中のすべてに出る可能性があり、尿管も含めれば、腰の下の方まで痛みが響く場合もあります。

腎臓の働きと病気の原因

  1. 血液を濾過して尿を作る
  2. 体内の水分(イオン)バランスを保つ
  3. 血圧のバランスを保つ
  4. 赤血球の生成を促し血液を作る
  5. カルシウム吸収を促して骨を強くする

1. 血液を濾過して尿を作る

腎臓は、流れ着いた血液を『ろ過』する場所になるため、体から老廃物を取り除く働きがあります。

ろ過によってキレイになった血液は再利用され、取り除かれた老廃物は尿として排泄されます。

体に老廃物が溜まり続けると、腰痛どころではなく様々な病気の原因になり、腎臓が完全に機能しなくなれば数ヶ月で命の危機につながる症状を引き起こします。

2. 体内の水分バランスを保つ

腎臓には、体内の水分が急激に増えたり減ったりしないように、イオンバランスを保つ機能があります。

それにより、筋肉や神経などの働きを正常に保ち、病気を未然に防ぐ役割を持っています。

腎臓機能が落ちると、体内の水分調整が上手くいかなくなり、手足のむくみや脱水症状、筋肉のつりなどの原因にもなります。

ぎっくり腰も筋肉のつりの一種になるため、腎臓が悪くなると背中の痛みや腰痛など、様々な場所の筋肉症状を引き起こしやすくなると考えられます。

3. 血圧のバランスを保つ

腎臓の『血圧のバランスを保つ機能』は2つあり、1つが『水分や塩分の排出量を調整』する働きになります。

もう1つは、血圧を調整するホルモンを分泌することで、血圧が異常にならないような働きをしています。

腎臓が病気になってしまえば、血圧を安定させる働きがなくなってしまうため、それが高血圧の原因にもなってしまいます。

高血圧は心臓や脳に負担を掛けるため、腰痛とは関係しにくいですが、背中の痛みは心臓の症状で感じる場合もありますので、注意が必要です。

4. 赤血球の生成を促し血液を作る

腎臓は数多くのホルモンを出す場所になりますが、その中の1つに、赤血球を作る働きを促すホルモンがあります。

そのため、腎臓は血液を作る上で重要な役割を持っているのですが、何かしらの原因で腎臓機能が低下した場合は、赤血球が減ってしまい貧血になります。

貧血の症状は、ダルさや疲れやすさがあるため、背中や腰の痛みとして勘違いされやすく、正しい診断が遅れると腎炎などの病気にもつながってしまいます。

5. カルシウム吸収を促して骨を強くする

腎臓や肝臓は、食事から摂取したビタミンDを活性化させる場所で、その活性化したビタミンDは、体内へのカルシウム吸収を高めています。

つまり、腎臓の病気や機能低下が起こると、カルシウムの吸収が悪くなるため、骨量の低下や骨粗しょう症の原因にもなります。

骨粗しょう症などの症状が進行すると、背骨がつぶれて(圧迫骨折して)腰痛や背中の痛みが出たり、つまづいて転んだだけで骨折するケースも少なくありません。

腰痛が腎臓の症状か違うかを見分ける方法

腎臓が原因で起こる腰痛や背中の痛みについてお話しましたが、内臓の症状で腰が痛むケースは、『筋肉が原因の症状』と比べるとずっと少なくなります。

次のページでは、腰の痛みが『筋肉が原因』によるものか、腎臓などの内臓の病気が関係している痛みなのかを見分ける方法について、詳しく説明します。


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