椎間板ヘルニアの症状を見分ける体操
最も多く見られる腰椎椎間板ヘルニアは『外側性ヘルニア』と言い、『腰椎と腰椎の間から出る神経』の外側を圧迫するヘルニアになります。
椎間板ヘルニアと側弯
外側性ヘルニアを見分けるための重要な指標に、坐骨神経性側弯(そくわん)というものがあります。
椎間板ヘルニアがあると、左右の肩のどちらか一方が大きく下がり、体が左右に傾くことがよくあります。坐骨神経性側弯とはそれを指します。
腰椎変性側弯症との違い
背骨の変形が原因で起こる腰椎変性側弯症という症状もありますが、坐骨神経性側弯は『痛みを避けるために体を左右どちらかに傾けている状態』になります(長期間続けば変形にもつながります)
坐骨神経性側弯は『外側性・内側性ヘルニア』を見分ける1つになるのですが、出ない場合も少なくありませんので、側弯が出ている方は参考にしてみて下さい。
大腿神経痛の検査と体操
椎間板ヘルニアでは、太ももの後ろ側やスネ・ふくらはぎの痛みやしびれとして現れる『坐骨神経痛』が圧倒的に多く見られます。
次に多いのが『大腿神経痛』と言って、太ももの前側に痛みやしびれが出る症状になるのですが、こちらはそれほど頻度が多くありませんので、検査や体操の方法は参考ページにまとめておきます。
【参考】大腿神経痛を見分ける体操
ヘルニアの症状に有効なSLRテスト
ヘルニアの種類に関係なく、坐骨神経痛の検査として最も有効といわれる『SLRテスト(ラセーグ兆候)』のセルフ体操について説明します。
また、SLRテストは椎間板ヘルニアなどによる坐骨神経痛の検査で、年齢と共に反応が出にくくなりますが、中高年以下であれば90%近い反応が出ると言われています。
自分で行うSLR体操
立った状態で『痛みやしびれのある側の足(かかと)』を、膝を伸ばした状態で椅子の上に乗せます。その状態から体を前に倒していきます。
これを左右の足で行い、痛みの出方がハッキリと違った場合は、坐骨神経痛の疑いがあります(坐骨神経痛を普段感じていない場合は、ほとんどが筋肉の固さの問題です)
基本的には、普段から痛みのある側の足を検査したときに痛みやしびれが出ますが、反対側の足を乗せて検査したときに、いつも痛い側の症状が出る場合もあります。
また、ひどい場合は『足を椅子に乗せた程度』で痛みやしびれが出てくる場合も少なくありません。
前屈検査
SLRでどうしても分からない場合は、立った状態で前屈をして、右と左の『太ももの張りの違い』を比較してみてください。
ただ、症状の度合いによっては痛みの再現がされないこともありますし、そもそも坐骨神経痛でなければ検査の反応は出ません。
当サイトは『自己判断』を推奨するものではありませんので、これらの検査も参考程度に止めていただければと思います。