朝・寝起きに腰痛が出る、知っておくべき4つの原因
朝方や寝起きに出る腰の症状は、筋肉が凝り固まっている場合にも起こります。
ただ、私の治療経験上では、骨と骨の連結である『関節』のトラブルが、腰痛の原因となっている場合が多いと感じています。
寝起きに起こる腰痛の大きな原因
寝起きに、布団の中で腰痛体操をしないと動き出せないという症状は、筋肉だけではなく関節の問題も大いに含まれていると考えられます。
もし筋肉の固さだけで腰痛が出ているのであれば、よほどの疲労が溜まっていない限り、少し動いてしまえば体は対応できてしまいます。
しかし、骨と骨の連結である『関節』が症状の原因となっている場合は、寝起きなどの『動き始め』が苦手になってしまいます。
その理由は、筋肉は必ず骨の上にくっ付いているため、土台の骨や関節が動けなくなると、筋肉の動きも自然と制限されてしまうためです。
慢性的な寝起きや朝方の腰痛は、関節の動きが悪くなることが原因で、体を動かしたときに筋肉が痛み、結果として症状が出ると考えられます。
『朝・寝起きの動作で出る腰痛』の4つの原因
朝方や寝起きに出る腰痛の原因は、『寝る前や前日の姿勢の問題』、『腰の筋肉に疲労が溜まっている状態』、『マットレス・敷き布団など寝具の問題』、『寝方の問題』など様々な原因が考えられます。
寝る前や前日の姿勢の問題
寝る前や前日に長時間悪い姿勢をとっていた時も、朝や寝起きの腰痛が出やすくなります。
草取りをしたら次の日の朝、布団から出たくても激痛で歩けない『ぎっくり腰』の症状が出た、というのが寝起きの腰痛の代表例です。
ぎっくり腰まで行かなくても、前日の夜に編み物を長時間していたとか、昼間に大掃除をして前かがみの姿勢が多かったなどで、朝方や寝起きに腰痛が突然出ていたという話をよく聞きます。
腰の筋肉に疲労が溜まっている状態
腰の筋肉に疲労が溜まっている状態とは読んでそのままの意味ですが、お仕事や運動、姿勢や座り方の癖などで、長期間の疲労が溜まっている状態を指します。
また、椎間板ヘルニアやヘルニアの一歩手前で椎間板に負担が掛かっている状態だったり、坐骨神経痛で足にしびれが出ている症状の方などは、より腰に疲労が溜まりやすい状態なので、寝起きや朝に腰痛を感じやすくなります。
特に季節の変わり目、その中でも9月中旬から10月中旬が、寝起きの腰痛で来院される方が当院では1番多く、次が3月・4月という感じになります。
マットレス・敷き布団など寝具の問題
人間は寝ている時間が長いので、体の負担を上手く分散してくれるマットレスや、寝返りを打ちやすい固さの敷き布団は腰痛改善へ非常に効果的です。
良いマットレスや敷き布団を使うことが腰痛改善には最優先で、最も効果的だと私は考えています。
私はエアウィーブの四季布団を使用しています。
寝方の問題
寝方の問題は横向きの寝方が腰痛やぎっくり腰を悪化させる3つの原因以降で詳しくお話ししますが、うつぶせが最も体のゆがみを作りやすく、朝方の腰痛にも深く関係してきます。
また、腰痛の症状が強い時は『横向きになって丸くなって寝る』と良いですが、腰の痛みがそれなりに安定してきたら、仰向けの寝方が椎間板への負担も少なく、寝起きの腰痛も出にくくなります。