腰痛で寝返りが打てない4つの原因と痛みの改善法
『寝返りを打つと腰が痛い』などの症状で腰痛が出る場合は、大きく分類すると4つ原因が考えられます。
1つ目が『筋肉の問題』で、2つ目が『関節(骨と骨の連結部分)の問題』、3つ目が『神経の問題』で、4つ目が『内臓疾患などの病気』になります。
筋肉が原因で寝返りを打つと腰が痛い場合
寝返りを打った時に腰痛が出る1つ目の原因は、筋肉のコリや疲労の積み重ねになります。
前屈などのストレッチをすると、柔軟性の高い人は筋肉を大きく伸ばすことができます。
しかし、筋肉がコリ固まってしまうと、柔軟性がなくなり動かした時に痛みが出やすくなります
また、ぎっくり腰のように筋肉に熱を持った(炎症を起こした)腰痛の場合は、寝返りを打てないだけではなく様々な動作で痛みが出ます。
ただ、ぎっくり腰の場合は腰痛も1週間くらい経てば激減しますので、再発を繰り返す方を除くと、寝返りで痛みがなくなれば気にしなくて大丈夫です。
関節が原因で寝返りを打つと腰が痛い場合
寝返りを打った時に腰痛が出る2つ目の原因は、骨と骨の連結部分である『関節』の動きが悪くなった状態になります。
関節は、筋肉のコリなどで固くなると動きが悪くなります。
その理由は、筋肉が骨の上に付いているため、筋肉が固くなると骨も一緒に動けなくなり、骨と骨の連結部分である関節も固まってしまうためです。
また、少し強めの衝撃を受け『関節に歪み(ズレ)』が起こっても、関節の動きは悪くなります。
少し強めの衝撃とは、尻餅や転倒をしたり、スポーツなどで衝突したり、交通事故の被害に遭ったりした場合が代表的です。
神経が原因で寝返りを打つと腰が痛い場合
寝返りを打った時に腰痛が出る3つ目の原因は、神経を圧迫される『神経痛』が引き金となって起こります。
腰痛を引き起こす神経痛は、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)が代表的です。
神経痛は、圧迫される神経によって痛い部分も異なりますが、お尻や太もも、ふくらはぎなどの足に痛みや痺れが出やすくなります。
腰の神経が圧迫されていても、腰に痛みが出ないケースもありますが、腰痛だけが出ている場合もあり、筋肉や関節の症状と見分けが付きづらいことも多くあります。
また、横向きで寝た時に『右向きは楽だけど左向きだと腰が痛い』など、腰痛や足の痛みが左右アンバランスで出るケースも少なくありません。
病気が原因で寝返りを打つと腰が痛い場合
寝返りを打った時に腰痛が出る4つ目の原因は、内臓疾患や病気が考えられます。
ただ、内臓疾患は動作で腰痛が強くなるケースは少ないため、寝返りというよりも『(動作に関係なく)ずっと痛い』という症状の方が多くなります。
癌は夜中に痛みが強くなる『夜間痛』が出やすくなるため、その痛みと同時に寝汗が増えている場合は注意が必要になります。
『寝返りで腰が痛い』を改善する方法
寝返りを打てないと腰や背中の筋肉が固まってしまうため、腰痛を改善させるためには寝返りも必要になります。
そのためには、寝返りを打つときに筋肉や関節に負荷が少なく、より寝返りしやすいマットレスや敷き布団の導入も大切になります。
寝返りをしやすいマットレスは、低反発ではなく高反発のもので、エアウィーブ、ムアツ布団、マニフレックスの3つを使っている方が多いようです。
私は日本製のエアウィーブ 四季布団を使っていますが、マニフレックスも評判が良く、ムアツ布団は賛否が分かれ、トゥルースリーパーは個人的にダメでした。
筋肉・関節・神経痛が原因の場合
関節(骨と骨の連結部分)の症状は、筋肉が固くなることや強めの衝撃を受けることで起こりやすくなります。
また神経痛は、筋肉や関節(骨や軟骨なども含む)が神経の通り道を塞ぐことで起こりやすくなります。
つまりは、筋肉が原因で関節の症状が起こり、筋肉や関節が原因で神経痛が起こるため、腰痛で『寝返りが打てない』『寝返りが痛い』という場合は、内臓疾患などの病気を除けば注意点は共通します。
寝返りのときに腰痛を引き起こす『筋肉や関節を硬くする1番の原因』は、悪い座り方や寝方などの姿勢や習慣になります。
悪い座り方は 猫背になるあぐらや体育座り、体の捻じれを作るお姉さん座りや足を組む姿勢、反り腰になる正座や女の子座りなどが代表的です。
寝方に関しては、うつ伏せだと反り腰になり、横向きは猫背になりやすいため、寝返りで腰痛が出る状況を作りやすくなります。
参考:腰痛は寝方で予防!腰に良いのは仰向け・うつ伏せ・横向き?
悪い姿勢や習慣を気を付けた上で行うこと
筋肉や関節を硬くし過ぎると寝返りで腰痛が出やすくなるため、適度な運動やストレッチを行うことも効果的です。
コリや疲れが強く溜まってしまった場合は、ストレッチなどでは追いつかないことが多いため、マッサージや整体などの治療を受けることも大切です。
また、体を冷やして血行を悪くしてしまうと、老廃物が流れにくくなってしまうため、体を温めることも腰痛予防につながります。
内臓の病気が疑われる場合は、早期発見・早期治療が大切ですので、自己判断はせず早めに病院へ行くようにして下さい。
最後に
悪い姿勢や習慣を気を付けるということは、『体に入ってくる疲労を減らす予防法』になります。
ストレッチやマッサージなどは、『体にたまった疲労を外に出す改善方法』になります。
腰痛で『寝返りを打てない』『寝返りが痛い』という場合は、悪い姿勢や習慣の改善を最優先し、その後でストレッチやマッサージなどを行うことが大切です。